Why I Go North in Summer: Aomori
- notajournaljapan
- 4月20日
- 読了時間: 4分
更新日:4月26日
日本では流行り風邪というものがある。季節の変わり目に大流行するウイルスだ。その代表的な物の一つにインフルエンザがある。症状は普通の風邪と似ているが、38度を超える高熱が急にでる激しい症状が特徴だ。
かくいう私も今、1週間前からインフルエンザウイルスに侵されて高熱をサバイブしてきた側の人間だ。熱にうなされながらも、次回の旅のことを考えていた私は重症なのかもしれない。うなされながら、ちょうど、2年前の夏をなぜか思い出していた。青森の、あの爽やかで美しい夏を。

青森は日本本島の最北端だ。県庁所在地は青森市、県の人口は約120万人。りんごが有名な農業産出県である。青森に行く目的は2つあった。ひとつは相方のNORIの展示会をみにいくこと。もうひとつはむし暑い日本の夏から少しでも脱したかったこと。新潟といい、わたしは夏には北へいくことを心がけているのだ。
青森には、おおくの美術文化施設がある。現代美術館、近代美術館、アートセンターが県内にならび、著名な作家の大型の野外彫刻も多い。全てを2泊3日で周ることは難しい。なので、奥入瀬エリアと十和田エリアに絞った。温泉も有名な青森は、いたるところに温泉施設もあるため随所に紹介もしたい。
まず1日目と2日目に宿泊したのは「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」だ。ここは日本の最大手のひとつでもあるリゾート会社が持つ施設で、国立公園の中にホテルをつくってしまったのだ。
施設は大きな複合施設で、エントランスに大きな暖炉とラウンジ、カフェテリアや大小のラウンジ、読書コーナー、もちろん温泉、そして地産のレストランなど、昨今の流行のおこもり宿、オールインクルーシブ宿として何もかも用意がされていて素晴らしかった。

国立公園の自然は言葉にならないほど美しく、渓流に沿って散歩や朝のストレッチができる。夜は周りに人口灯がなく、満点の星空のなか温泉に入ることができる。何より観光の方というより、身体を労わりにきた大人の滞在客の方が多く、静かに自分の時間を過ごすことができたことはありがたい。
食事とサービスも類を見ないほどの上質ぶりだ。青森の野菜と水をふんだんに使ったサラダ、何十種類というりんご料理やデザート、もちろんドリンクも。全てがおしゃれで品があって、そしてきどっていない。ビュッフェなので気に入ったものは何度もおかわりできる。私はサラダを山盛りたべ、りんごのパイは3回以上おかわりもした。思い出したらまた食べたくなってきた。今でもこの青森で食べた野菜が日本一だと思っている。
二日目は酸ヶ湯温泉へ。300年の歴史を持つこの温泉宿は、現代的な星野リゾートの宿とはまた趣が変わり、昔ながらの湯治の宿を堪能できる。湯治とは、温泉地に1週間〜1ヶ月以上の長期間滞在し、温泉の効能を利用して病気の療養や体調を整える、古来からの日本の保養文化のことだ。
酸ヶ湯温泉は湯治の宿泊エリアと、一般の旅館エリアがあるのだが、私は間違えて湯治エリアで予約してしまっていた。その部屋は本当に質素で、クーラーもなく、ふとんは薄い敷布団のみ。ここで本来は体を療養する方が長く宿泊する。共用のトイレに台所が廊下に備え付けられていた。
これはこれで斬新でいい体験だった。湯治エリアの宿泊設備と、300年の歴史のある温泉風呂は、ほぼ貸切で、この融合体験はまたとなかった。(しかし本音を言うと、前者のホテルの方が私には合っていたようだ。)

青森には、5つの主要美術館がある。青森県立美術館、十和田市現代美術館、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、国際芸術センター青森である。現代アート、縄文文化、郷土作家、建築遺産など多様な特色を持つ美術館・博物館が点在する「アートの県」といわれている。今回はNoriの作品が飾られている十和田市現代美術館と(偶然にも友人が他2人も同時に展示していた!なんて運命だろうか!)、国際芸術センター青森、県立美術館に行くことにした。

美術の話をすると長くなってしまうので割愛するが、巨匠たちの大型作品を堪能することができ、満足だ。とくに奈良美智の大型ワンちゃんは実物を見るのが初だし、国際芸術センター青森は森と一体化していた私の好みすぎる建築だった。どちらも絶対行ってほしい。
そういえば、2日目の早朝に、夜明けの湖が見たくて十和田湖へ行った。森に囲まれた湖の近くに腰をかける。水面が静かに揺れ、鳥たちの声。
いつかの、スイス、チューリッヒでの湖を思い出した。
そこでは白鳥が優雅に泳ぎ、湖の外周に一定間隔で若者たちが座り、小さなバーベキューで火を焚いていた。
そんなことを、思い出させる、緩やかで静かな時間が流れていた。
お腹が空いた。ホテルに戻って朝食のビュッフェを食べに行こう。
尻についた小石を払い、私は立ち上がって湖を背にした。
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Written by Tama (NOTA)



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